1. |
配管女
03:24
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ドアを閉めて 窓を閉めて
鍵をかけて 御札貼っても
今夜 貴方の家に彼女は来る
貴方の家に蛇口あるでしょ
ちゃんと水が出てくるでしょう
だから貴方の家に彼女は来る
壁や床の中を通る配管
それが彼女の通り道
お風呂やトイレ 洗面台
キッチンにある排水口
長い髪の毛 大量に詰まってる
それは彼女が 出てきた証拠
閉めたはずの蛇口 開いて
きっと今夜 家に彼女は来る
網の目のように広がる水道管
それが彼女の通り道
夢を見る貴方の寝顔
ずぶ濡れの彼女がじっと見てるから
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2. |
サプライズガール
04:40
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ゴメンね あなたの誕生日に どうしても
行かなきゃならない 出張が入っちゃったのなんて
実は嘘なの 本当はね 有給とって
誕生日パーティー サプライズの用意してるの
腕によりをかけ ご馳走の準備をするわ
下ごしらえは完璧 後は貴方の部屋で仕上げ
いつものように 合鍵でドアを開ける
誰もいない部屋 貴方の匂いがする部屋
クローゼットの中に隠れて おめでとうって飛び出すの
貴方びっくりしてくれるかな 喜んでくれるかな
後はお肉を切り分けたら準備ＯＫ
その時廊下から 近づいてくる足音が
帰ってきちゃったの？ いつもよりちょっと早いんじゃない？
急いで隠れなきゃ 電気も消して暗くしなきゃ
ドアが開いて 知らない女と貴方がいる
甘えて声で貴方は女に話しかける
「大丈夫だよ 今日は出張でいないんだ」
肩に手をかけて 女を部屋に招き入れる
クローゼットの中に隠れて 包丁を握り締める
貴方何をやっているの これから何するつもり
なんか おでこの辺りが熱く痛くなってきた
多分 角が 二本の角が生えてきてる
クローゼットから勢い良く 包丁持って飛び出すの
貴方びっくりしてくれるかな どんな顔するのかな
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3. |
おろし金
03:56
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いつものように真夜中に 目が覚めると 体動かない
いつものように部屋の隅 白い着物の女がいる
ゆっくり近づいてくる その手には おろし金
着物をはだけ 白い肌に こすりつける
皮膚は裂け 骨が露出 床に落ちる肉
なぜこんな 悪趣味なショー 毎晩見せるの
今夜も おろし金持った 女が部屋に現れる
長い髪の毛に隠れて見えなかった顔が見えている
その顔は苦痛にゆがんでいると思いきや
快楽に溺れ 恍惚の喜びの顔
皮膚は裂け 骨が露出 床に落ちる肉
なぜこんな オナニーショー 毎晩見せるの
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4. |
黒いキューピッド
03:00
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せっかく二人きりになったんだからさ
もっと積極的に話しかけなさいよ
じれったいな ここは私の出番ね
冷蔵庫の後ろから カサコソ出撃
女の子は可愛く彼に抱きついて
男の子は男らしく私と戦って
そうすれば二人の距離は急接近
私 黒いキューピッド
たまにはケンカするのも いいけれどさ
いつまで引きずってんの 空気悪いでしょ
触角 振り回して準備ＯＫ
必要なら空だって飛んであげちゃう
女の子は可愛く彼に抱きついて
男の子は男らしく私と戦って
そうすれば二人はすぐに仲直り
私 黒いキューピッド
どんなに辛く悲しい時も どんなに深刻な場面でも
私が現れればそこは ドタバタコメディーの舞台
ほらバイ菌ばら撒いちゃうよ ほら捕まえて御覧なさいよ
私だってそう簡単に 殺られたりはしないからね
女の子は可愛く彼に抱きついて
男の子は男らしく私と戦って
そうすれば二人の距離は急接近
私 黒いキューピッド
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5. |
何かの絵描き歌
01:40
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お米が二粒ありまして お箸の下にゴマ二つ
青虫さんがやってきて トウモロコシを食べました
ミミズも一匹やってきて 雨がザーザー降ってきて
小さな川が出来ました 大きな川も出来ました
ドンドン雨が強くなり ドンドンあたりが暗くなる
影もドンドン濃くなって あっという間に
なんだこれ 気持ち悪い なんでこんなの書いたの
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6. |
連れてって
03:16
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どこいくの そんな綺麗な服を着て
どこいくの そんなにおしゃれして
どこいくの そんなバッチリメイクして
どこいくの そんなにウキウキで
私も一緒に 連れてってほしいな
一緒に行きたいな でも私には
動く手足が無い 動き方も知らないまま
どこいくの 真っ白な着物着て
どこいくの 三角の布つけて
どこいくの 四角い木の箱に入って
どこいくの お花に囲まれて
私も一緒に 連れてってほしいな
一緒に行きたいな でも私には
魂入ってない 死に方も知らないまま
連れてって どこかに私 連れてって
連れてって どこかに連れてって
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7. |
ドア
02:46
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隣の古いビルが取り壊されたんだけど
むき出しになった家の壁に知らないドアがある
人も猫も通れない隙間しかなかったのに
家の中からもそんなドアは見当たらないのに
開けてみたら
狭く急な
地下に続く
階段
ずっと住んでいる家に地下室があったなんて
懐中電灯の明かり 頼りに階段 下りて行く
下りきって曲がった所 さらに小さなドアがある
開けてみたら
ガランとした部屋
テーブルの上には
飲みかけのコーヒー
ほかに出入り口は見えない
多分ここ 居てはいけない場所
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8. |
掃き溜め菊
04:48
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空気はよどみ ゴミとネズミや鳩の糞
厚く積もった 狭く湿ったビルの隙間
この不浄の地 風に運ばれ舞い降りた
一つの種は 何も言わずに根を張り出す
そして白い花が咲き
そして丸い種つける
そこに感傷や意味や意見は
入り込む余地は無い
ただ自然に ただただ自然に
白い花は咲く
落ち葉や石を どかしてみれば そこにほら
小さい虫が いろんな虫が暮らしている
ハサミがついた虫を観察してみれば
愛情こもった卵の世話を見れるでしょう
そして親は餌になる
子供たちの餌になる
そこに感傷や意味や意見は
入り込む余地は無い
ただ自然に ただただ自然に
幼虫は育つ
そして僕は死ぬだろう
いつか君も死ぬだろう
そこに感傷や意味や意見は
入り込む余地は無い
ただ自然に ただただ自然に
僕たちは消える
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9. |
夜走る
03:22
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もう全てがイヤ もう耐え切れない
もう気が狂いそう もう限界超えてる
凍る空気裂き 黒い夜を走る
真夜中の公園 真夜中の神社
真夜中の路地裏 真夜中の商店街
凍る空気裂き 黒い夜を走る
君を縛り付けている 物はこの世には無い
しがらみも法律も全部無視して
さあ走れ 全身で風を感じろ
さあ走れ 大声出して叫べ
真っ暗な山道 送電線の上
地下鉄のトンネル 夜の高速道路を
凍る空気裂き 黒い夜を走る
君を縛り付けている 物はこの世には無い
重力も物理法則も全部無視して
さあ走れ 全身で風を感じろ
さあ走れ 大声出して笑え
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10. |
影男
03:30
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もう帰ろうよ 空がまっかっかだよ
早くしないと 影がもっと伸びるよ
影が伸びると 影男が来るよ
影の中に 引きずり込まれちゃうよ
家に帰ったらテレビを見て ママとご飯を食べて
パパが帰ってきたら一緒にゲームしてお風呂入ろ
光があれば影がある 影の中には影男
いつも僕を狙っている 僕の毎日はスリリング
光があれば影がある 影の中には影男
いつも獲物を探してる 僕の毎日はアドベンチャー
さあ もう寝ようよ 外は真っ暗だよ
早くしないと ママが電気消すよ
夜の闇は影男の世界
縦横無尽に動き回っているよ
明日は学校でどんな面白いことがあるかな
その後公園でみんなと何して遊ぼうかな
光があれば影がある 影の中には影男
いつも僕を狙っている 僕の毎日エキサイティング
光があれば影がある 影の中には影男
いつも獲物を探してる 僕は毎日ハイテンション
大人になると影と夜は怖くないらしいけれど
そんなのつまらないな 怖いままでいいよ
光があれば影がある 影の中には影男
いつも僕を狙っている 僕の毎日エキサイティング
光があれば影がある 影の中には影男
いつも獲物を探してる 僕は毎日ハイテンション
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