1. |
お岩さんロック
03:20
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2. |
コンピュータ武者
03:42
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自称霊感持ちのクラスメイト
真剣な顔をして こんな事言う
あなたの部屋に幽霊いるわ
落ち武者の霊 部屋に憑いてる
なんか変な気配は感じてたし
お化けいるらしいのは知ってたけれど
落ち武者なんて信じられない
落ち武者の霊 そんなわけない
だって私のパソコン 勝手に使って
いろんなサイトを見て回ってんだもん
一体 どこで 教わってきたのよ
なんで そんなに 使いこなしてんのよ
暑く寝苦しい夜 目を開けると
消したはずのパソコン 起動してて
その前に落ち武者がいる
マジでマジで 落ち武者がいる
甲冑を身に着けたザンバラ髪
血まみれの体には矢が刺さってる
パソコンの前ずっと座ってる
一心不乱にキーを叩いてる
勝手にソフトをダウンロードして
画像や動画を作ってるみたい
一体 どこで 教わってきたのよ
なんで そんなに 使いこなしてんのよ
いつの間にかサイト 開設していて
なんだかそれなりに人気あるみたい
一体 どこで 教わってきたのよ
なんで そんなに 使いこなしてんのよ
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3. |
魔女っ子サッちゃん
04:19
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バガビ・ラカ・バカベ
ラマク・カヒ・アカバベ
カルレリオス
ラマク・ラメク・バカリアス
カバハギ・サバリオス
バリオラス
ラゴズ・アタ・カビオラス
サマハク・エト・ファミオラス
ハルラヒヤ
錆びたナイフと狂犬の首
煮込んだ汁に浸した紙で
栞を作り 本にはさんで
貴方の家のポストに入れる
バガビ・ラカ・バカベ
ラマク・カヒ・アカバベ
カルレリオス
ラマク・ラメク・バカリアス
カバハギ・サバリオス
バリオラス
ラゴズ・アタ・カビオラス
サマハク・エト・ファミオラス
ハルラヒヤ
悪意こもった書き込み集め
プリントをして折り鶴を折り
千羽になったら貴方が寝てる
ベッドの横に飾りに行く
街にあふれる怒号や罵声
録音をして編集をした
音声ファイルを聞かせ続けた
鈴蘭の花 貴方にあげる
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4. |
桜の木の下には
03:27
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校庭の桜の木は 毎年キレイに咲き誇るけど
あの淡いピンク色は 誰かの血の色
東廊下の血まみれの女 理科準備室の白い影法師
さらば我が母校 もう二度と来ないけど
さらば我が母校 忌まわしき学び舎
校庭の桜の木は 毎年キレイに咲き誇るけど
今年の桜の花 見れるのは何人
音楽室の自動ピアノ 体育館の赤い女
さらば我が母校 もう二度と近寄らない
さらば我が母校 呪われし学び舎
二階トイレの青い女の子 屋上から見つめる大きな顔
さらば我が母校 もう二度と近寄らない
さらば我が母校 呪われし学び舎
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5. |
雪女
04:40
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ほら窓の外を見て
いつの間にか雨が雪に変わっている
何もこんな天気の時に
急いで帰る事ないでしょ
ほら遠慮しないで上がっていきなよ
私も丁度暇だしさ
コタツに入ってちょっと待ってて
今コーヒー入れるわ
この雪で凍え死ぬ人いる
足を滑らせ死ぬ人いる
だけどお願い わがまま聞いて
ずっとずっと降り続いて
雪よ 降れ降れ
何もかも真っ白に覆い隠してしまうまで
雪よ 降れ降れ
彼を私の部屋に引き止め続けて
なんだかすごい大雪になってきたね
電車止まっちゃうかもね
お天気情報見てみようか
アララ今日はやまないみたい
こんな時は飲み始めちゃおうよ
簡単なおつまみ作るからさ
ウィスキーと日本酒どっちにする？
お燗をつけましょうか？
この雪でスリップ事故がおきる
屋根から落ちて死ぬ人いる
だけどお願い わがまま聞いて
ずっとずっと降り続いて
雪よ 降れ降れ
何もかも真っ白に覆い隠してしまうまで
雪よ 降れ降れ
彼を私の部屋に引き止め続けて
山を下りられず死ぬ人いる
雪崩に飲まれ死ぬ人いる
だけどお願い わがまま聞いて
ずっとずっと降り続いて
雪よ 降れ降れ
何もかも真っ白に覆い隠してしまうまで
雪よ 降れ降れ
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6. |
亡霊軍艦
03:04
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海原を雄雄しく進む鉄の浮かぶ城
敵陣に鋼鉄の雨を降らせたのは昔
今はただ静かな海の底に横たわり眠りにつく
だが我ら 肉体滅びようとも降伏せず
戦いの血潮はいまだ熱くたぎり続ける
わが国に仇なす敵を探し求め七つの海行く
柄杓持つ船幽霊 島と見紛う海坊主
地震の主大ナマズ 白骨駆る海賊船
悪魔が憑くＵボート バミュータからの巨大空母
我が主砲 雷の轟き持ち迎撃せん
体なき我ら 何持ってしても死す事無く
物質を超越した魂の船なれば
海の底 地の底 空のはるか彼方まで進軍せり
我が敵も この世にあらざる魑魅魍魎なれば
戦いの決着は永遠につく事は無く
死者の出ぬ戦は まるで無邪気な子供の遊戯なり
大海竜リヴァイアサン 大海魔クラーケン
世界の蛇ヨルムンガンド アトランティスの海底都市
目覚め待つ外なる神 核の権化怪獣王
我が主砲 雷の轟き持ち迎撃せん
海原を雄雄しく進む鉄の浮かぶ城
戦いの血潮はいまだ熱くたぎり続ける
海の底 地の底 空のはるか彼方まで進軍せり
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7. |
くるくる
03:45
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家族が信じてる神様は すごく怖い神様で
少しでもヘマをすれば
あっという間に抹殺されちゃう
好きな事は我慢して真面目に生きろ
かんばって貢献しないと見捨てられるぞ
家族が信じてる神様は すごいドＳな神様で
苦労してる人大好きで のんきな人が大嫌い
だからみんな がんばって苦労人のふり
僕の方がより不幸だと苦労自慢
不適合者という亡者を底辺地獄に落とし
色とりどりの歯車を複雑に組み合わせて
くるくる回す くるくる回してるよ
家族が信じてる神様は 変わったことが大嫌い
変なものを探し出し 猛烈な怒りをぶつける
だからみんな首すくめて普通のふり
周りの色に染まろうと息ひそめる
家族が信じてる神様は
なんでも数字に置き換えちゃう
「こうすればわかりやすいでしょ？」
そういって数値を割り当てちゃう
僕の暮らし 大好きなもの 大切なもの
勝手に価値をつけられて下らなくなる
落伍者という亡者を底辺地獄に落とし
不平不満の歯車を複雑に組み合わせて
くるくる回す くるくる回してるよ
不適合者という亡者を底辺地獄に落とし
色とりどりの歯車を複雑に組み合わせて
くるくる回す そんな神様いないよ
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8. |
マンホールより
03:14
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子供の頃 釣りをして泳いだ川
ドブに変わり 蓋をされ下水に
その上には 黒煙ゴウゴウと吐く
鉄パイプとコンクリートの砦
この川にいたアイツラは消え去りはしない
今も地下の川の中で獲物を狙う
虹色の油浮く水面 水銀と鉛の泥
金属と混ざり合いさらに 強力な災厄へと
湿度高く蒸し暑い雨の夜に
マンホールの蓋 静かに動く
すぐ近くで ドブ川と錆びの臭い
すぐ近くで 軋む金属音
引きずり込まれるのならば せめて清流へ
こんな死んだ川の汚水 浸かりたくはない
虹色の油浮く水面 水銀と鉛の泥
金属と混ざり合いさらに 強力な災厄へと
この川にいたアイツラは消え去りはしない
今も地下の川の中で獲物を狙う
虹色の油浮く水面 水銀と鉛の泥
金属と混ざり合いさらに 強力な災厄へと
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9. |
エミちゃん探偵団
05:07
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笑うと可愛かったのに あんなに明るかったのに
なんだか最近エミちゃんがおかしくなっちゃった
誰とも遊ばなくなって 誰とも話さなくなって
キラキラしていた大きい目 まるでただの黒い穴
もしかしてお化け取り憑いたかな
宇宙人に改造されたかな
僕たちで原因突き止めるぞ
元のエミちゃん取り戻すぞ
みんなみんなエミちゃん好きだった
もちろん僕も好きだった
僕たちエミちゃん探偵団 さあ調査開始
尾行しても家を張っても まったく手掛かり掴めず
こうなったらもう最終手段 非合法活動
仲良しだったシズコに頼みエミちゃんを呼び出させ
その隙にエミちゃんちに不法侵入
隣のビルの非常階段から
手すりよじ登り雨どいつたい
エミちゃんちのベランダに飛び移る
窓の鍵は開いていた
エミちゃんちにお化けはいなかった
宇宙人もいなかった
ただエミちゃんのパパのパソコンが
つけっぱなしだった
パソコン詳しいカズちゃんがなんかクリックしたら
エミちゃんの画像と動画が沢山出てきた
パソコンの中のエミちゃんは裸で足を開いてる
エミちゃんのパパも時々裸で写ってる
なんだこれエミちゃん何をしてるの？
パパと裸で何をしてるの？
なんでそんな汚い事してるの？
なんでそんな物なめてるの？
何だかすごく怖くなって
すごく気持ち悪くなって
エミちゃん帰ってきた音に気付かなかった
エミちゃん僕たち見つけて大声で叫んだけど
すぐに静かになってボソボソ喋りだした
「お願い誰にも言わないで
パパが捕まっちゃうか
同じ事してあげるから 誰にも言わないで」
エミちゃんは服を脱ぎ始める
僕たちは恐怖で動けない
裸のエミちゃん近づいてくる
僕たち泣きながら逃げ出した
それからもう二度と学校に
エミちゃんは来なかった
二週間後 隣のビルから飛び降りた
エミちゃんの顔が忘れられない
エミちゃんのあの目忘れられない
白目が無く黒目だけのあの目
あれはきっと地獄の穴
みんなみんなエミちゃん好きだった
もちろん僕も好きだった
僕たちエミちゃん探偵団 これにて解散
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10. |
クモちゃん地獄
03:09
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絶対クモは殺さない 朝グモ 夜グモ 昼グモだって
絶対クモは殺さない それが私のルール
よく見りゃ可愛い八つのお目々 腰のくびれもなんだかセクシー
雨上がりのクモの巣はとってもキレイよ
それより なにより 地獄から助けてくれる
どうせ助かる地獄なんだから
ちょっと覗いてみるのもいいかな
どうせ助かる地獄なんだから
もっと気軽に
絶対クモは殺さない 大グモ 毒グモ 化けグモだって
絶対クモは殺さない それが私のルール
ちょっと大きめのクモが数匹 いればお部屋のゴキブリ全滅
昔からクモの化身は 美女と決まってる
それより なにより 地獄から救ってくれる
どうせ助かる地獄なんだから
肩の力を抜いていこうよ
どうせ助かる地獄なんだから
もっと呑気に
ほら見上げてごらんよ 銀色に
輝く しなやかな糸が
無視しているのも悪くは無いけど
そろそろ掴んじゃえば？
どうせ助かる地獄なんだから
もっとなめてかかっていこうよ
どうせ助かる地獄なんだから
もっと気楽に
どうせ助かる地獄なんだから
みんな一緒に登っちゃおうよ
どうせ助かる地獄なんだから
もっと陽気に
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